水難訓練の日(7月21日)

水難訓練の日は、毎年7月の第3月曜日にあたる「海の日」に、水難事故から命を守るための知識や訓練を広める記念日です。服を着たまま水に入った際の動きにくさを体験する「着衣泳」の認知拡大や、水難訓練を指導できる人材の育成などを目的としています。
日付は固定された7月21日ではありません。2025年は7月21日でしたが、2026年は7月20日となるなど、海の日の日付に合わせて毎年変わります。
由来
水難訓練の日は、愛知県岡崎市に本社を置く株式会社岡崎竜城スイミングクラブが制定しました。2023年に一般社団法人日本記念日協会へ登録された記念日です。
海や川を利用する機会が増える夏休みの時期を前に、水難事故への備えを見直してもらうため、海を身近に感じる国民の祝日「海の日」が記念日に選ばれました。
制定者によると、同クラブでは創業者の大森國臣氏が夏に繰り返される水難事故のニュースを受け、30年以上前から着衣泳などの水難訓練に取り組んできました。長年にわたって蓄積した訓練の知識や指導方法を、より多くの地域や世代に広げたいという思いが記念日の制定につながっています。
着衣泳とは
着衣泳は、服や靴を身に着けた状態で水に入ることにより、通常の水着とは異なる水中での動きにくさや、衣服が水を含んだ際の重さを体験する訓練です。
水難時に速く泳ぐことだけを目的とするのではなく、慌てずに呼吸を確保し、体力を消耗しないように浮いて救助を待つなど、命を守るための行動を身に付けることが重視されています。
実際の水辺には流れや波、水温の低下、見えにくい地形などの危険があります。着衣泳を経験していても安全が保証されるわけではないため、訓練は指導者の管理下にあるプールなど、安全が確保された環境で行うことが大切です。
着衣泳訓練士の育成
水難訓練の日には、着衣泳そのものを広めるだけでなく、水難訓練を安全かつ適切に指導できる着衣泳訓練士の育成を進める目的もあります。
子どもから大人までが正しい知識を学ぶには、訓練中の安全管理や水難時の行動を理解した指導者が欠かせません。制定団体では、長年の水泳指導で培ったノウハウを生かし、水難事故防止の普及啓発活動を行っています。
水難事故を防ぐために
水難事故を防ぐには、泳ぎの技術だけに頼らず、水辺へ出かける前から安全対策を取る必要があります。
- 天気予報や川の増水、波の高さ、潮の満ち引きを確認する。
- 遊泳禁止区域や立入禁止区域には入らない。
- 川や海、湖で活動するときは、体に合ったライフジャケットを着用する。
- 子どもだけで水辺へ行かせず、大人が目を離さない。
- 飲酒後や体調が悪いときは水に入らない。
- 事故を目撃しても無理に飛び込まず、周囲へ助けを求めて119番通報する。
特に川は、浅く穏やかに見える場所でも急に深くなったり、流れが速くなったりすることがあります。海でも離岸流や高波など、岸からは分かりにくい危険があるため、事前の情報確認と装備が重要です。
水難訓練の日に見直したいこと
水難訓練の日は、実際に水へ入る訓練だけを行う日ではありません。家族で水辺の危険について話し合い、ライフジャケットのサイズや傷みを確認したり、緊急時の連絡方法を共有したりすることも大切な備えになります。
海や川を安全に楽しむためには、「自分は泳げるから大丈夫」と考えず、自然の水辺には予測できない危険があることを理解する必要があります。水難訓練の日は、正しい知識と日頃の備えによって守れる命があることを考える機会です。
豆知識
- 水難訓練の日は、固定日の7月21日ではなく、毎年7月の第3月曜日です。
- 2025年の水難訓練の日は7月21日、2026年は7月20日です。
- 記念日は、水難訓練の認知向上と着衣泳訓練士の育成を目的として2023年に制定されました。
- 着衣泳は、自己流で川や海に入って試すものではなく、安全管理された環境で指導者のもと実施する訓練です。