大暑

大暑(たいしょ)は、季節の移り変わりを太陽の動きに基づいて表す「二十四節気」の一つです。現在一般的に用いられる定気法では、太陽黄経が120度に達する瞬間を指し、暦の上では一年で暑さが最も厳しくなるころとされています。
大暑は毎年同じ日付ではなく、太陽の位置によって7月22日または7月23日ごろになります。2026年の大暑は7月23日で、国立天文台の暦要項によると、太陽黄経が120度に達する時刻は日本時間の午前4時13分です。
大暑の由来
二十四節気は、太陽の通り道である黄道を24等分し、太陽がそれぞれの位置に到達する時期に季節を表す名称を付けたものです。約15度ごとに一つの節気が設けられ、大暑は夏至から数えて3番目、二十四節気全体では12番目にあたります。
「大暑」という名称は、「暑さが大いに極まる」という意味を表しています。大暑の一つ前は、暑さが本格化し始めるころを示す「小暑」、一つ後は、暦の上で秋が始まる「立秋」です。
江戸時代に刊行された暦の解説書『暦便覧』では、大暑について「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と説明されています。暑さが頂点に達する時期であることを表した言葉です。
大暑は一日だけではない
二十四節気の名称は、太陽が所定の位置に達する瞬間を含む日だけでなく、次の節気が始まる前日までの期間を指す場合もあります。
この考え方では、大暑の期間は大暑の日から立秋の前日までです。2026年は、7月23日から8月6日までが大暑の期間にあたります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | たいしょ |
| 二十四節気での順番 | 第12番目 |
| 太陽黄経 | 120度 |
| 時期 | 7月22日または7月23日ごろ |
| 2026年の大暑 | 7月23日 |
| 前の節気 | 小暑 |
| 次の節気 | 立秋 |
大暑のころの気候
大暑のころは、多くの地域で梅雨が明け、強い日差しが降り注ぐ本格的な夏を迎えます。最高気温が30度以上の真夏日や、35度以上の猛暑日が増えやすく、夜間も気温が下がりにくくなる時期です。
ただし、大暑は天文学的に定められた暦上の区切りであり、その年の最高気温を記録する日を意味するものではありません。実際の気温や梅雨明けの時期は、地域や年によって異なります。
また、晴天と高温が続くだけでなく、湿った空気や強い日射の影響によって大気の状態が不安定になり、急な雷雨や激しい雨が発生することもあります。暑さだけでなく、天候の急変にも注意が必要な季節です。
夏の土用との関係
大暑は、多くの年で「夏の土用」と重なります。土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の直前に設けられた期間で、夏の土用は立秋の前のおよそ18日間です。
夏の土用には「土用の丑の日」があり、ウナギを食べる習慣が広く知られています。ただし、土用の丑の日は大暑と同じ意味ではありません。大暑は二十四節気、土用は季節の変わり目を示す雑節、丑の日は十二支によって巡ってくる日であり、それぞれ異なる暦の仕組みに基づいています。
暑中見舞いを送る時期
小暑から立秋の前日までの期間は「暑中」とされ、暑中見舞いを送る時期の目安にもなっています。大暑は暑中の後半にあたり、厳しい暑さの中で相手の健康を気遣う便りを送るのに適した時期です。
立秋を過ぎてから送る場合は、一般に「暑中見舞い」ではなく「残暑見舞い」とします。暦の上では秋になっても暑さが続くため、「残暑」という言葉で相手を気遣います。
大暑の過ごし方
大暑のころは、気温だけでなく湿度も高くなりやすく、体に熱がこもりやすい時期です。屋外だけでなく、室内でも熱中症への注意が必要です。
- のどが渇く前に、こまめに水分を補給する
- 大量に汗をかいたときは、塩分も適切に補う
- 無理をせず、エアコンや扇風機を利用する
- 日中の暑い時間帯の外出や激しい運動を避ける
- 帽子や日傘、通気性のよい服装を活用する
- 睡眠と食事を十分に取り、疲労をためない
特に高齢者、乳幼児、持病のある人は、暑さを自覚しにくかったり、体温を調節する力が弱かったりする場合があります。周囲の人が室温や水分補給の状況を確認することも大切です。
豆知識
- 大暑は「最も暑い一日」を決める記念日ではなく、太陽黄経によって定められる二十四節気です。
- 大暑の日付は固定されておらず、年によって7月22日または7月23日ごろになります。
- 2026年は、7月23日午前4時13分に太陽黄経が120度に達します。
- 大暑から立秋の前日までを、大暑の期間として扱うことがあります。
- 小暑から立秋の前日までは暑中見舞い、立秋以降は残暑見舞いを送る時期の目安とされています。
- 大暑と土用の丑の日は重なることがありますが、それぞれ異なる暦の仕組みに基づくものです。
出典
- 国立天文台「令和8年(2026)暦要項 二十四節気および雑節」
- 国立天文台 暦計算室「暦Wiki」
- 国立国会図書館「日本の暦 二十四節気」
- 気象庁「気温について」