マッターホルン北壁登頂の日(7月19日)

7月19日は「マッターホルン北壁登頂の日」として紹介されています。1967年7月19日、東京女子医科大学山岳部の今井通子と若山美子がザイルを組み、ヨーロッパアルプスの名峰・マッターホルン北壁の登攀に成功したことにちなむ日です。
由来
1967年、今井通子は東京女子医科大学の欧州アルプス遠征隊長としてヨーロッパへ渡りました。若山美子と2人でマッターホルン北壁に挑み、同年7月19日に登攀を成功させました。
この登攀は、女性だけで組んだパーティーによるマッターホルン北壁の世界初登攀として記録されています。当時、女性登山家が世界的な難壁へ挑戦する機会は現在ほど多くなく、2人の成功は登山史に残る大きな出来事となりました。
マッターホルン北壁とは
マッターホルンは、スイスとイタリアの国境にそびえる標高約4,478メートルの山です。鋭く突き出したピラミッド形の山容で知られ、スイスを象徴する山の一つとして世界中の登山家や観光客を引きつけています。
なかでも北壁は、急峻な岩壁に加えて落石や雪崩、天候の急変などの危険が重なる難ルートです。アイガー北壁、グランド・ジョラス北壁とともに、一般に「アルプス三大北壁」と呼ばれています。
今井通子とアルプス三大北壁
今井通子は医師として活動する一方、登山家として数々の高峰や難壁に挑戦しました。1967年のマッターホルン北壁登攀後、1969年にはアイガー北壁、1971年にはグランド・ジョラス北壁の登攀にも成功しています。
これにより、今井通子は女性として世界で初めてアルプス三大北壁を完登した人物となりました。医学と登山の両分野で活動を続け、日本の女性登山家の先駆者の一人として知られています。
登攀と登頂の違い
この記念日は「マッターホルン北壁登頂の日」と呼ばれていますが、登山記録では「北壁登攀成功」という表現も多く使われます。
- 登頂は、山の頂上に到達することを意味します。
- 登攀は、岩壁や急斜面などの困難な場所を、登山技術を使って登ることを意味します。
今井通子と若山美子の偉業は、単に山頂へ到達しただけでなく、マッターホルンの険しい北壁ルートを登り切ったことに大きな歴史的価値があります。
豆知識
- マッターホルンは、ドイツ語圏では「Matterhorn」、フランス語では「Mont Cervin」、イタリア語では「Monte Cervino」と呼ばれます。
- マッターホルンの初登頂は1865年7月14日、イギリス人登山家エドワード・ウィンパーらの隊によって達成されました。
- 北壁の初登攀は1931年、ドイツ人登山家のフランツ・シュミットとトニー・シュミット兄弟によって達成されました。
- 今井通子は、1967年の登攀記録を中心とした著書『私の北壁』を発表しています。