日本三景の日(7月21日

日本三景の日のイメージ画像


日本三景の日は、毎年7月21日に、宮城県の松島、京都府の天橋立、広島県の宮島という日本を代表する三つの景勝地を広く紹介し、その自然や歴史、文化の魅力を伝える記念日です。

松島町、宮津市、廿日市市の行政や観光協会などで構成される日本三景観光連絡協議会が定めました。三つの地域が連携し、日本三景の国内外へのPRや観光交流の促進に取り組んでいます。

由来

7月21日という日付は、江戸時代初期の儒学者・林春斎が1618年7月21日に生まれたことに由来します。

林春斎は林羅山の三男で、林鵞峰とも呼ばれた人物です。1643年に著した地誌『日本国事跡考』の中で、松島、天橋立、厳島を「三処奇観」として紹介しました。この記述が、現在の日本三景につながる起源とされています。

日本三景の日を決める際には日付の案が公募され、日本三景観光連絡協議会が約100件の応募の中から、林春斎の誕生日にあたる7月21日を選びました。

日本三景とは

日本三景とは、古くから優れた景観として親しまれてきた松島・天橋立・宮島の総称です。いずれも海と深く結びついた景勝地ですが、それぞれ異なる地形や歴史、文化を持っています。

松島

松島は宮城県松島町を中心とする景勝地です。松島湾に大小さまざまな島々が浮かび、松に覆われた島影と海が織りなす多島美で知られています。

古くから和歌や絵画の題材となり、江戸時代には松尾芭蕉も『おくのほそ道』の旅で訪れました。湾内を巡る遊覧船や、島々を望む展望地などから、それぞれ異なる景観を楽しめます。

天橋立

天橋立は京都府宮津市の宮津湾に延びる砂州です。海流によって運ばれた砂が長い年月をかけて堆積して生まれ、松並木が続く独特の景観を形成しています。

展望所から腰を曲げて天地を逆さに眺める「股のぞき」では、天橋立が天へ昇る龍のように見えるとされます。歩いて渡るほか、自転車や観光船を利用して周辺を巡る楽しみ方もあります。

宮島

宮島は広島県廿日市市にある島で、正式な島名は厳島です。海上に建つ社殿や大鳥居で知られる厳島神社を中心に、自然と信仰、歴史的建築が調和した景観が広がっています。

古くから島そのものが信仰の対象として大切にされてきました。潮の満ち引きによって海に浮かぶように見える社殿や、歩いて近づける大鳥居など、時間帯によって異なる表情を楽しめます。

三つの海を巡る景勝地

日本三景は、いずれも海と陸地が生み出す景観美を持つ一方、面している海や地形は異なります。松島は太平洋側、天橋立は日本海側、宮島は瀬戸内海に位置します。

  • 松島は、湾内に浮かぶ島々による多島美が特徴です。
  • 天橋立は、海を横切るように延びる砂州と松並木が特徴です。
  • 宮島は、海上の社殿と背後の山々が調和する文化的景観が特徴です。

日本三景を巡ることは、太平洋、日本海、瀬戸内海という性格の異なる三つの海と、その土地ごとに育まれた歴史や食文化に触れる旅でもあります。

関連する取り組み

日本三景観光連絡協議会では、松島、天橋立、宮島の関係自治体や観光団体が連携し、観光情報の発信や共同PRなどを行っています。

日本三景の日には、地域によって記念イベントや観光キャンペーンなどが実施されることがあります。開催内容は年によって異なるため、旅行を計画する際は各地域の公式な観光情報を確認することが大切です。

豆知識

  • 日本三景は、国が制度として選定した三か所ではなく、江戸時代の文献に記された景勝地の組み合わせが広く定着したものです。
  • 林春斎は『日本国事跡考』で、松島、天橋立、厳島を優れた三つの眺めとして紹介しました。
  • 宮島は一般的な呼び名で、島の正式名称は厳島です。
  • 松島、天橋立、宮島はいずれも海と関係する景勝地ですが、島々、砂州、神社建築という異なる魅力があります。
  • 7月21日は、林春斎の生年月日である1618年7月21日にちなんでいます。

出典

  • 日本三景観光連絡協議会「日本三景とは」
  • 一般社団法人松島観光協会「日本三景の日について」
  • 宮津市「日本三景観光連絡協議会」