円の日(3月4日

円の日は、明治政府が貨幣制度の近代化を進める過程で、貨幣を円形とし金・銀・銅の円貨を鋳造する方針、いわゆる円貨制度を定めた日を起点として、旧暦の月日である3月4日にちなんだ記念日とされています。このため、現在の暦の上では毎年3月4日に「円の日」として紹介されますが、由来そのものは旧暦に基づく出来事です。

注意したいのは、通貨の単位としての「円」が法律として正式に採用されたのは、その後に制定された新貨条例による点です。新貨条例では、貨幣単位を円とし、その100分の1を銭、銭の10分の1を厘とする十進法の体系が定められ、日本の近代的な通貨制度の骨格が整えられました。つまり、円の日は「円という単位が法制化された日」というより、近代貨幣へ向けた議論と制度設計の初期段階で、円形の貨幣を軸に整備していく方針が示された日として語られることが多い記念日です。

当時は、金貨・銀貨・銅貨が混在し、形状や価値体系も複雑になりやすい状況がありました。円形の貨幣に統一する発想には、通用上の分かりやすさや取り扱いの利便性を高める狙いがあったと説明されています。円の日は、日常的に使う通貨の形や単位が、制度としてどのように整えられてきたのかを振り返るきっかけの日として位置づけられます。