小豆の日

8月1日は「小豆の日(あずきの日)」です。「あずきの日」は8月1日だけではなく、毎月1日に設けられている記念日で、小豆を食べる習慣や、そのおいしさ、栄養面での魅力を広めることを目的としています。
由来
「あずきの日」は、小豆を使った商品を数多く手がける井村屋グループ株式会社が制定し、一般社団法人日本記念日協会に認定されました。
日本では古くから、旧暦の1日と15日に小豆を使ったご飯を食べる習慣があったとされています。1日は新月、15日は満月にあたり、月の節目に赤飯などを炊いて祝った風習にちなみ、毎月1日が記念日となりました。
なお、7月1日は「あずきの日」ではなく、「井村屋あずきバーの日」でもあります。毎月1日の「あずきの日」と、7月1日の「あずきバーの日」は、それぞれ由来の異なる記念日です。
小豆と日本人の長い歴史
小豆は、日本で非常に古くから利用されてきた豆です。縄文時代から古墳時代前期までの遺跡から、小豆やその祖先にあたる植物の炭化種子が発見されています。
近年のゲノム研究では、現在の栽培小豆につながる栽培化が、約3000年から5000年前の縄文時代に日本列島の中央部で進んだ可能性も示されています。小豆は単に海外から伝わった作物ではなく、日本列島での栽培化や品種発達に深い歴史を持つ植物として注目されています。
文献では、『古事記』や『日本書紀』に小豆が五穀のひとつとして登場します。赤い色には災いや邪気を遠ざける力があると考えられ、季節の行事、祝い事、儀式などにも用いられてきました。
赤飯に小豆を使う理由
小豆の赤色は、古くから生命力や魔除けを象徴する色と考えられてきました。そのため、誕生日、入学、卒業、結婚、出産など、人生の節目に赤飯を炊く文化が定着しました。
赤飯には小豆のほか、煮ても皮が破れにくい「ささげ」が使われる地域もあります。武家社会では、小豆の皮が破れることが「腹が切れる」ことを連想させるとして避けられ、ささげが好まれたという説もあります。
あんこと和菓子文化
小豆は、あんこ、ぜんざい、汁粉、羊羹、最中、まんじゅう、大福など、日本の菓子文化に欠かせない食材です。
日本に伝わった当初の「餡」は、肉や野菜などを包んだ詰め物を意味していたとされます。仏教の影響などから小豆が使われるようになりましたが、初期の小豆餡は現在のような甘いものではなく、塩味が中心でした。
安土桃山時代には茶の湯の発展とともに菓子へ広く使われるようになり、砂糖が普及した江戸時代には、甘いあんこが庶民にも親しまれるようになりました。
代表的なあんこの種類
- つぶあん:小豆の粒や皮を残して炊き上げたあんです。
- こしあん:小豆の皮を取り除き、なめらかな食感に仕上げたあんです。
- つぶしあん:小豆の粒をつぶしながら炊き上げたあんです。
- 小倉あん:一般に、こしあんなどへ蜜煮にした大粒の小豆を加えたあんを指します。
小豆に含まれる栄養
小豆には、たんぱく質、食物繊維、鉄、カリウム、ビタミンB群などが含まれています。文部科学省の日本食品標準成分表によると、ゆでた小豆には可食部100グラム当たり8.7グラムの食物繊維が含まれています。
- 食物繊維:腸内環境や毎日の食生活を整えるうえで重要な成分です。
- たんぱく質:筋肉や皮膚など、体を構成する材料になります。
- 鉄:赤血球中のヘモグロビンをつくるために必要な栄養素です。
- カリウム:体内の水分や塩分のバランスを保つ働きに関わります。
- ポリフェノール:小豆の皮などに含まれる植物由来の成分です。
ただし、あんこやぜんざい、羊羹などは砂糖を多く使用する場合があります。小豆そのものの栄養と、小豆を使った菓子の糖分やエネルギー量は分けて考え、食べる量を調整することが大切です。
小豆の日の楽しみ方
- 赤飯や小豆ご飯を炊き、昔ながらの食文化に触れる。
- ぜんざい、汁粉、羊羹、大福など、好みの小豆菓子を味わう。
- つぶあん、こしあん、小倉あんの食感や風味を食べ比べる。
- 砂糖を控えめにした煮小豆を、ヨーグルトやパンに添える。
- 地域によって異なる赤飯や小豆料理について調べる。
豆知識
- 記念日の正式な表記は、制定者の案内では主に「あずきの日」とされています。
- 「あずきの日」は毎月1日であり、8月1日もその対象日です。
- 7月1日は、別の記念日である「井村屋あずきバーの日」にも制定されています。
- 小豆の多くは、あん、菓子、汁粉、ゆで小豆などの加工原料として利用されています。
- 白い種皮を持つ白小豆は、白餡や高級和菓子の材料として使われます。