World Wide Webの日(8月6日

World Wide Webの日のイメージ画像


World Wide Webの日は、1991年8月6日に、英国のコンピューター科学者ティム・バーナーズ=リーが「WorldWideWeb」プロジェクトの概要をインターネット上で広く公開した出来事にちなんで紹介される日です。現在のウェブが研究機関の内部から、世界へ向けて開かれていく重要な節目となりました。

由来

1991年8月6日、欧州原子核研究機構「CERN」に勤務していたティム・バーナーズ=リーは、インターネット上のニュースグループ「alt.hypertext」に、WorldWideWebプロジェクトの概要を投稿しました。

投稿では、ハイパーテキストを利用して、離れた場所にある文書や情報を相互に結び付ける仕組みが説明されました。プロジェクトへの参加や協力も広く呼びかけられており、W3Cはこの出来事を、ウェブがより広い世界へ紹介された重要な日と位置付けています。

ただし、「World Wide Webの日」という名称や8月6日の日付について、国際機関などが正式な記念日として制定した事実は確認できません。8月6日は、歴史的な出来事に基づいてウェブの歩みを振り返る日として紹介されているものです。

World Wide Web誕生までの歩み

ティム・バーナーズ=リーは、世界各地の大学や研究機関で働く科学者が、研究情報を効率よく共有できる仕組みを目指し、1989年にCERNでウェブの構想を提案しました。

その後、ウェブサーバー、ウェブブラウザー、HTML、HTTP、URLの基礎となる技術を開発し、1990年末までに最初のウェブサーバーとウェブサイトをCERN内で稼働させました。最初のウェブサイトには、World Wide Webの仕組みやウェブページの作成方法、サーバーの運用方法などが掲載されていました。

このため、ウェブの誕生には複数の重要な日があります。1989年は構想が提案された年、1990年は最初のウェブサイトとサーバーが稼働した年、1991年8月6日はプロジェクトが広く一般に紹介された日として区別するのが正確です。

インターネットとウェブの違い

World Wide Webとインターネットは、同じ意味ではありません。インターネットは、世界中のコンピューターやネットワークを接続する通信基盤です。一方のWorld Wide Webは、そのインターネットを利用して、ウェブページを公開・閲覧し、リンクによって情報を結び付ける仕組みを指します。

電子メールやオンラインゲーム、インターネット電話などもインターネットを利用しますが、必ずしもWorld Wide Webそのものではありません。普段ブラウザーを使って閲覧しているウェブサイトや検索サービスは、インターネット上で提供されるサービスの一つです。

ウェブが世界に広がった背景

ウェブが急速に普及した大きな要因の一つが、技術を誰もが利用しやすい形で公開する方針でした。CERNは1993年4月30日、World Wide Webのソフトウェアをパブリックドメインとして公開し、利用料を求めずに使用できるようにしました。

特定の企業や組織だけが技術を独占しなかったことで、世界中の開発者や研究機関、企業、個人がウェブサイトやブラウザーを自由に開発できる環境が整いました。その後、ウェブは研究情報の共有手段から、ニュース、買い物、教育、娯楽、行政手続き、交流などを支える社会基盤へと発展しました。

豆知識

  • 「WWW」は「World Wide Web」の頭文字を取った略称です。
  • ウェブを考案したティム・バーナーズ=リーは、英国出身のコンピューター科学者です。
  • 世界最初のウェブサーバーには、NeXT社のコンピューターが使用されました。
  • 最初のウェブサイトは、World Wide Webプロジェクトそのものを説明するためのサイトでした。
  • ウェブの構想が提案されたのは1989年で、最初のウェブサイトが稼働したのは1990年です。
  • 1991年8月6日は、ティム・バーナーズ=リーがニュースグループを通じてウェブを広く紹介した日です。
  • CERNがウェブ技術を無償で利用できる形にした1993年4月30日も、ウェブ普及の重要な節目とされています。
  • 8月1日を「World Wide Web Day」とする紹介もありますが、日付の明確な歴史的根拠や正式な制定主体は確認されていません。

出典

  • World Wide Web Consortium(W3C)「WorldWideWeb - Executive Summary」
  • World Wide Web Consortium(W3C)「30 years on from introducing the Web to the World」
  • 欧州原子核研究機構(CERN)「The birth of the Web」
  • 欧州原子核研究機構(CERN)「A short history of the Web」