月遅れ七夕(8月7日

月遅れ七夕のイメージ画像


月遅れ七夕は、一般的な七夕の1か月後にあたる8月7日に、笹飾りや短冊などの七夕行事を行う風習です。七夕はもともと太陰太陽暦の7月7日に行われていましたが、明治時代の改暦後、地域によって新暦の7月7日、月遅れの8月7日、旧暦に近い日など、異なる時期に行われるようになりました。

由来

日本では1873年(明治6年)から現在につながる太陽暦が使われるようになりました。しかし、旧暦の日付に合わせて営まれてきた年中行事を、新暦の同じ月日に移すと、季節が従来より早くなってしまいます。

そこで、七夕を新暦の7月7日ではなく、1か月遅らせた8月7日に行う地域が生まれました。このように旧暦の行事を新暦の日付から1か月遅らせて行う方法は、「月遅れ」または「中暦」と呼ばれることがあります。

旧暦の七夕とは同じ日ではない

月遅れ七夕の8月7日は、旧暦7月7日を現在の暦に換算した日ではありません。旧暦は月の満ち欠けをもとに調整されるため、旧暦7月7日に近い日は毎年変わります。

国立天文台は、太陰太陽暦の七夕に近い日を「伝統的七夕」として紹介しています。2026年の伝統的七夕は8月19日であり、固定日の月遅れ七夕とは区別されます。

8月に七夕を行う理由

新暦の7月7日は、日本の多くの地域で梅雨の時期に重なります。一方、8月上旬には梅雨が明けている地域が多く、織姫星にあたること座のベガ、彦星にあたるわし座のアルタイル、はくちょう座のデネブがつくる「夏の大三角」も夜空で見つけやすくなります。

月遅れ七夕は、単に日付を1か月後へ移しただけでなく、かつて七夕が行われていた夏の季節感に近づける方法として、各地の暮らしや行事の中に定着してきました。

代表的な月遅れの七夕行事

月遅れの七夕として広く知られているのが、宮城県仙台市の仙台七夕まつりです。毎年8月6日から8日まで開催され、8月7日を中心に、商店街や市街地が色鮮やかな吹き流しや笹飾りで彩られます。

仙台七夕まつりの公式説明では、七夕が本来は旧暦7月7日の行事だったことから、季節感に合わせて新暦の1か月遅れとなる日程を採用しているとされています。現在の日程につながる大規模な開催は、1928年(昭和3年)に8月6日から8日までの3日間で行われた催しを契機に定着しました。

北海道などにも、8月7日前後に七夕を行う地域があります。ただし、開催日や風習は地域によって異なり、子どもたちが家々を訪ねてろうそくや菓子を受け取る「ローソクもらい」など、地域独自の行事が伝えられている場所もあります。

七夕の楽しみ方

  • 短冊に願い事を書いて笹に飾る
  • 折り紙で吹き流しや星の飾りを作る
  • こと座のベガと、わし座のアルタイルを探す
  • はくちょう座のデネブを加えた夏の大三角を観察する
  • 地域に残る七夕祭りや伝統行事について調べる

豆知識

  • 月遅れ七夕は毎年8月7日の固定日ですが、伝統的七夕の日付は毎年変わります。
  • 織姫星はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルにあたります。
  • 七夕は「笹の節句」とも呼ばれ、日本の五節句の一つに数えられます。
  • 地域によっては7月7日、8月7日、旧暦に近い日程のいずれかで七夕行事が行われます。