司法書士の日(8月3日)

司法書士の日は、毎年8月3日に設けられている司法書士制度の記念日です。日本司法書士会連合会が、司法書士の社会的使命や職能の重要性を改めて確認するとともに、市民へ司法書士制度の意義を広く伝える日として制定しました。
由来
日付は、1872年(明治5年)8月3日に「司法職務定制」が効力を生じ、司法書士の前身とされる代書人制度が誕生したことに由来します。
司法職務定制では、証書人・代書人・代言人という職務が設けられました。代書人については、各地域に置かれ、人々の依頼に応じて訴状を作成し、訴訟手続における記載漏れなどを防ぐ役割が定められていました。
そのため、8月3日は日本の司法書士制度の歴史が始まった日と位置付けられています。2022年(令和4年)8月3日には、司法職務定制から150年の節目を迎えました。
記念日の制定
日本司法書士会連合会は、2010年(平成22年)6月25日に8月3日を「司法書士の日」と定めました。
制定の目的には、司法書士一人ひとりが社会的使命と職能の重要性を再認識し、市民からの期待に応え続けることを確認するとともに、司法書士制度が社会で果たしている役割を広く知ってもらうことが掲げられています。
代書人から司法書士へ
1872年に始まった代書人制度は、その後の法制度の整備とともに変化しました。1919年(大正8年)には「司法代書人法」が公布され、裁判所や検事局へ提出する書類を作成する職業として、司法代書人の制度が定められました。
1935年(昭和10年)の法改正によって名称が「司法書士」に改められ、1950年(昭和25年)には現在の制度の基礎となる司法書士法が制定されました。司法書士の業務は、時代や社会の要請に応じて拡大し、専門性も高められてきました。
司法書士の主な仕事
司法書士は、登記や裁判所へ提出する書類の作成などを通じて、市民や企業の権利を守る法律専門職です。主な業務には、次のようなものがあります。
- 土地や建物の売買、贈与、相続などに伴う不動産登記
- 会社や法人の設立、役員変更、本店移転などに伴う商業・法人登記
- 裁判所、検察庁、法務局へ提出する書類の作成
- 相続登記、遺産承継、遺言などに関する手続の支援
- 成年後見制度を利用する人の権利や財産の保護
- 法務大臣の認定を受けた司法書士による、簡易裁判所の一定範囲の民事事件に関する代理業務
身近な法律家としての役割
司法書士法では、司法書士について「法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与すること」を使命とすると定めています。
不動産や会社の登記だけでなく、相続、成年後見、借金や契約をめぐる問題など、暮らしや事業に関わるさまざまな場面で相談を受けることから、司法書士は「身近な法律家」としての役割を担っています。
豆知識
- 司法職務定制で設けられた代書人は、司法書士の前身とされています。
- 同じ司法職務定制で設けられた代言人は、後の弁護士制度につながる職務です。
- 司法書士の名称が法律上用いられるようになったのは、1935年の司法代書人法改正以降です。
- 2022年には、司法職務定制を起点とする司法書士制度が150周年を迎えました。
出典
- 日本司法書士会連合会「日司連沿革」
- 日本司法書士会連合会「司法書士関連法の変遷」
- 日本司法書士会連合会「司法書士制度150周年を迎えて」
- 日本司法書士会連合会「司法書士記念日を制定する旨の決議」