くじらの日(9月4日)

9月4日は「くじらの日」です。日付は「く(9)じ(4)ら」という語呂合わせにちなみ、鯨と日本人の共生について考える日として2012年に制定されました。制定したのは現在の一般財団法人日本鯨類研究所で、日本記念日協会にも認定・登録されている記念日です。
由来
「くじらの日」が9月4日になった理由は、数字の9を「く」、4を「じ」と読んで「くじら」につなげる語呂合わせです。
2012年に日本鯨類研究所が制定し、当時、日本捕鯨協会の会長代理を務めていた山村和夫氏が水産庁記者クラブで記念日の認定を発表しました。制定当時の法人名は「財団法人日本鯨類研究所」で、その後2013年に一般財団法人へ移行しています。
記念日の中心となるテーマは、単に鯨肉を食べることではなく、「鯨と日本人の共生を考える」ことです。鯨という生き物や資源、日本人との歴史的な関わりなどについて改めて目を向けるきっかけとなる日です。
日本鯨類研究所とは
日本鯨類研究所は、鯨類をはじめとする海産哺乳類の試験研究や調査、関連する国際情勢の調査などを行う研究機関です。
現在の研究所につながる組織は1941年に民間研究機関「中部科学研究所」として創設され、その後、鯨類研究所などを経て、1987年に財団法人日本鯨類研究所が設立されました。
研究所は、鯨類の資源量推定や資源解析、生態・遺伝・環境に関する研究などを行い、科学的な情報をもとに水産資源の適切な管理と利用に寄与することを目的としています。
日本人と鯨の長い関わり
日本では古くから鯨類が利用されてきました。農林水産省の資料では、縄文時代の遺跡から鯨類の骨などが見つかっており、少なくとも縄文時代には鯨類を食料などとして利用していたと考えられています。
江戸時代になると組織的な捕鯨が発達し、鯨肉だけでなく、皮や内臓などさまざまな部位が利用されました。地域ごとに独自の料理も生まれ、鯨は食文化の一部として受け継がれていきました。
第二次世界大戦後の食糧事情が厳しかった時代には、鯨肉は重要なたんぱく源のひとつとなりました。学校給食で鯨肉の竜田揚げなどを食べた経験を持つ世代も多く、日本の戦後の食生活とも深い関わりがあります。
地域に残る鯨食文化
鯨を使った料理は全国一律ではなく、捕鯨の歴史を持つ地域を中心に、それぞれ異なる食文化として受け継がれてきました。
- はりはり鍋:鯨肉と水菜などを合わせた料理として関西地方などで親しまれてきました。
- くじら汁:北海道南部や東北、新潟などで食べられてきた郷土料理があります。
- 鯨の竜田揚げ:戦後の学校給食などを通して広く知られるようになった料理です。
- くじらのたれ:鯨肉を調味して干した、千葉県南房総地域に伝わる加工食品です。
こうした料理は、鯨と地域社会との関わりを伝える食文化の一例でもあります。
現在の「くじらの日」
現在も9月4日には、鯨に関する食育や料理教室、鯨肉の紹介・販売など、「くじらの日」に合わせたさまざまな取り組みが行われています。
一方で、鯨類をめぐっては、生態や資源量の把握、資源管理、文化、食利用など多くの観点があります。「くじらの日」は、そうした幅広いテーマを知り、日本人と鯨との関係について改めて考える機会と位置づけられています。
豆知識
- 「くじらの日」が制定されたのは2012年です。
- 9月4日は「9(く)4(じ)ら」という語呂合わせから選ばれました。
- 制定当時は「財団法人日本鯨類研究所」で、2013年に一般財団法人へ移行しました。
- 日本鯨類研究所は、鯨類の資源量や生態、遺伝、環境などに関する科学的な調査・研究を行っています。
- 日本では縄文時代の遺跡から鯨類利用の痕跡が確認されており、長い歴史の中で地域ごとの鯨食文化が形成されてきました。