かわらの日(8月8日)

かわらの日は、毎年8月8日に、瓦や屋根が建物を守る役割に目を向け、その重要性を広く伝える記念日です。同じ8月8日には、瓦屋根の魅力や屋根の点検について考える「屋根の日」も設けられています。
由来
「かわらの日」は、瓦の製造業者で構成される全国陶器瓦工業組合連合会によって制定された記念日として紹介されています。
日付を8月8日とした理由には、漢数字の「八」が左右に広がる屋根の形に見えることや、「八」を二つ並べた姿が瓦を重ねて葺いた屋根を連想させることが挙げられています。
なお、同じ8月8日の「屋根の日」は、屋根工事業者の全国団体である全日本瓦工事業連盟が制定した記念日です。漢字の「八」が屋根の形に似ていることに加え、「屋」を「や」と読んで数字の8に重ね、二つの8を瓦の重なりに見立てたことなどが日付の由来とされています。
瓦と屋根が果たす役割
屋根は、雨や風、強い日差しや太陽熱などから建物とそこで暮らす人を守る重要な部分です。また、屋根の形や色、素材は、地域の景観や町並みを形づくる要素にもなっています。
しかし、屋根は日常生活の中では見えにくく、傷みやずれが生じても住人が気づきにくい場所です。かわらの日や屋根の日には、瓦の魅力を知るだけでなく、屋根の状態や定期的な点検の大切さを考えるという意味もあります。
日本における瓦の歴史
日本で本格的に瓦が使われ始めたのは、飛鳥時代の崇峻天皇元年にあたる588年ごろとされています。飛鳥寺の建立に際し、朝鮮半島の百済から瓦づくりの技術者が渡来し、寺院建築に瓦が用いられました。
当初の瓦は、主に寺院や官庁などの特別な建物に使われていました。その後、城郭や武家屋敷、町家などにも広がり、地域ごとに異なる形や焼き方、色合いを持つ瓦文化が発展しました。
瓦の端に文様を施した軒瓦や、家紋、動植物、鬼の顔などを表現した鬼瓦には、屋根を保護する実用的な役割だけでなく、建物を飾り、災いを遠ざけたいという願いも込められてきました。
関連する取り組み
8月8日前後には、瓦の産地や屋根工事に関わる団体などによって、瓦の展示、ものづくり体験、施工技術の紹介、屋根の相談会などが行われることがあります。
全国陶器瓦工業組合連合会も、「屋根の日」を契機として、住宅関係者や消費者に屋根の重要性を改めて伝える取り組みを進めています。普段は間近で見る機会の少ない瓦に触れ、製造方法や職人の技術を知る機会にもなっています。
豆知識
- 瓦を屋根に並べることは「瓦を葺く」と表現し、その作業を行う職人は瓦葺き職人や屋根工事職人と呼ばれます。
- 瓦屋根は、複数の瓦を一定の順序で重ね、雨水を下へ流す構造になっています。
- 屋根の頂上部分に使われる瓦は「棟瓦」、軒先に使われる瓦は「軒瓦」など、取り付ける場所や役割によって名称が異なります。
- 鬼瓦は必ずしも鬼の顔をしているとは限らず、家紋や植物、動物などを表したものもあります。
- 瓦には、三州瓦、石州瓦、淡路瓦など、産地の気候や原料、製法を生かして発展してきた地域ブランドがあります。