石炭の日(クリーンコールデー)(9月5日)

石炭の日(クリーン・コール・デー)は、毎年9月5日に設けられている、石炭についての正しい理解や、環境負荷を抑えながら利用するための技術への関心を高める日です。日付は「ク(9)リーン・コ(5)ール」と読む語呂合わせにちなむものとして紹介されています。
由来
一般財団法人カーボンフロンティア機構(JCOAL)の2026年度の案内では、1991年に当時の通商産業省(現在の経済産業省)が、石炭に関する正しい知識と評価を得ることを目的として、9月5日を「石炭の日(クリーン・コール・デー)」に制定したと説明されています。
その後、1992年9月には第1回「クリーン・コール・デー記念シンポジウム」が開催され、石炭の安定供給や利用技術、環境対策などをテーマとする広報・情報発信が続けられてきました。
なお、制定年については公式情報の中にも表記の違いがあります。カーボンフロンティア機構の常設ページでは「平成4年(1992年)に当時の通産省が制定」と記載されている一方、2026年度の国際会議案内では「1991年に制定、1992年9月に第1回記念シンポジウムを開催」とされています。そのため、制定年を紹介する際には、この表記の違いに注意が必要です。
「クリーン・コール」とは
「クリーン・コール」は、石炭そのものを環境負荷のない燃料とする意味ではなく、石炭の採掘・利用から発電、排出物の処理までを含め、環境への影響をできるだけ抑えるための考え方や技術を指します。
石炭は、発電用の燃料だけでなく、鉄鋼を生産する際の原料などとしても利用されてきた重要な資源です。一方で、燃焼時の二酸化炭素排出量が他の主要な化石燃料と比べて多いことから、地球温暖化対策や脱炭素化の観点では大きな課題を抱えています。
こうした課題に対応するため、高効率な発電技術、排煙処理、二酸化炭素の分離・回収、CCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)など、環境負荷の低減を目指すさまざまな技術開発が進められています。
記念日の目的
クリーン・コール・デーには、石炭を単に「使うか、使わないか」という視点だけで捉えるのではなく、エネルギーの安定供給、産業用原料としての重要性、二酸化炭素排出などの環境問題を含めて理解し、石炭利用をめぐる社会的な認知や合意形成につなげる目的があります。
カーボンフロンティア機構では、9月5日を中心とする時期に、専門家や企業、関係機関による国際会議やシンポジウムなどの広報活動を実施しています。
現在の取り組み
近年のクリーン・コール・デー関連行事では、従来の石炭利用技術だけでなく、エネルギー安全保障と脱炭素化をどのように両立するかも重要なテーマになっています。
2026年度には「第35回クリーン・コール・デー国際会議」が開催され、世界のエネルギー動向やCCUSなどによる脱炭素化への取り組みがテーマとして掲げられました。また、「エネルギー安定供給と脱炭素化シンポジウム2026」もあわせて開催され、石炭の安定供給上の役割について議論されています。
豆知識
- 「コール(coal)」は、英語で「石炭」を意味します。
- 9月5日は「ク(9)リーン・コ(5)ール」という語呂合わせから「クリーン・コール・デー」とされています。
- 石炭は発電燃料だけでなく、鉄鋼などを製造するための産業用原料としても重要な役割を持っています。
- クリーン・コール技術では、発電効率の向上や大気汚染物質の削減、二酸化炭素の回収・利用・貯留などが研究・実用化されています。
- クリーン・コール・デーの第1回記念シンポジウムは1992年9月に開催されました。
出典
- 一般財団法人カーボンフロンティア機構「クリーン・コール・デー」
- 一般財団法人カーボンフロンティア機構「第35回クリーン・コール・デー国際会議(2026年度)」開催案内
- 独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)クリーン・コール・デー関連行事案内